USB Type-Cによる急速充電規格「USB PD(Power Delivery)」は、現行のリビジョン(3.0)では最大100Wの給電に対応する。それゆえ100W対応のUSB PD充電器を1つ所有しておけば、ほぼすべてのUSB PD対応のノートPC、さらにはスマホやタブレットで、最高速度での充電が行なえる。ある意味でオールマイティな存在と言っていい。
もっとも100W対応の製品ともなると、本体サイズも大きく、また発熱量も相当なもので、製品選びは慎重に行なう必要がある。昨年も、鳴り物入りで登場した某社の100W対応充電器がほどなくして回収となり、そのまま終息。先日新モデルが登場するまでの約1年間、後継が発売されなかった事実もある。また取り扱いのないメーカーもあるなど、設計が難しい製品であることは、容易に想像できる。
今回は、現在入手可能な最大出力100Wの充電器を4(+1)台用意し、USB PDでの給電に対応した3台のノートPCに対してきちんと最高速度での充電が行なえるか、また発熱などの問題がクリアされているかをチェックする。
記事目次(1) 4(+1)台の100W対応USB PD充電器で検証 (2) Anker「PowerPort III 2-Port 100W」 (3) MATECH「Sonicharge 100W」 (4) CIO「CIO-G100W3C1A」 (5) Baseus「CCGAN100US」 (6) まずはUSB PDの基本的な挙動をおさらい (7) 3台のノートPCに接続。最高速度での充電は行なえる? (a) デル「XPS 13」の場合 (b) Apple「13インチMacBook Pro」の場合 (c) ASUS「TUF Dash F15 FX516PR」の場合 (8) 最高速度と併せてチェックしたい「充電中の発熱」 (9) 複数ポート搭載のUSB PD充電器で避けられない「リセット問題」とは (10) どの製品も合格だが……