「『不快な感情から抜けらない』のは、 感情系脳番地の発達が未熟だから」と語る加藤俊徳医師。
いつも悩みを抱えていて仕事が手につかない、些細なことでクヨクヨ悩んでしまう…。なんとなく心当たりがあるというあなた、それは「脳」のせいかもしれません。1万人以上におよぶ脳画像診断を経験してきた脳内科医の加藤俊徳さんに、脳の働きを理解し、脳の弱い部分を鍛える方法について聞きました。【画像】左右の「脳番地」のバランスが精神の安定につながる■あなたの悩みは「感情系脳番地の未熟さ」が原因……仕事で思うような結果が出せない、日々の生活がマンネリで退屈…など、多くの人が悩みを抱えています。悩みグセを解消するためには、どうすればいいのでしょうか?8つの脳番地の中で、「悩み」と特に深い関わりを持つのが「感情系脳番地」です。例えば、大事な商談で失敗してしまった、大切な友人とケンカしてしまった、など、「すでに起こってしまった出来事」について、いつまでもクヨクヨ悩んでしまうことがありますね。実は、こんな行動が「悩みを増幅する作用」を生み出しています。悩みが感情系脳番地を必要以上に刺激することで、不快な感情から抜けられなくなり、その不快な感情によってさらに悩みが深まっていく…という悪循環が脳内に作られていくのです。……「悩みのスパイラル」ですね。なぜ、このような悪循環が生まれてしまうのでしょうか?
梅澤聡