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デスクトップ向けRyzen搭載で高性能! 容積1.35Lの小型パソコン「MINISFORUM X400」

書かれた 沿って notbook

ASRock「DeskMini X300」に強力なライバル出現?

 MINISFORUMは小型パソコンを専門としている香港のメーカーで、このところ日本市場での本格参入にかなりの意欲を示している。購入こそドル建てとはなってしまうし、サポートが英語ベースとなってしまうのがやや難点だが、一部製品情報は日本語化済みであり、直販サイトで購入した分に関しては、日本も含めて全世界で送料無料で出荷している。そのなかでもX400は、同社がはじめて日本でクラウドファンディングを行なう機種だ。

 日本国内では、ASRockが2019年に投入した“小型×AMDデスクトップAPU搭載”パソコン(ベアボーン)「DeskMini A300」が高い人気を誇っている。そのA300の後継として10月には、Ryzen PRO 4000シリーズに対応した「DeskMini X300」が発売。明言こそしていないが、X400はこの対抗馬と言ってもいいだろう。製品名を見ても、ASRockを意識しているのは明らかで、日本市場向けなのも頷ける。

デスクトップ向けRyzen搭載で高性能! 容積1.35Lの小型パソコン「MINISFORUM X400」

 ASRockのX300は、本体サイズが155×155×80mm(幅×奥行き×高さ)という容積1.92Lの筐体であるのに対し、X400は1.35Lとふたまわりほど小さい。もちろんX300がM.2 2280のSSDを2基、SATAの2.5インチドライブを2基搭載できるのに対し、X400のM.2はうち1基が2242のSATA専用、2.5インチドライブが1基になり、拡張性が低くなるが、同じデスクトップRyzen APUを搭載できると思えば立派だ。

 インターフェイスや仕様にも細かい相違がある。X400はUSB Type-C非対応で、ミニD-Sub15ピンはないのだが、Wi-Fi 6を標準で搭載し、Gigabit Ethernetも2基ある。また、S3スリープもサポートする……といった具合。以下に違いがわかる表を用意したので、用途に合わせて選択の参考にしていただきたい。

機種MINISFORUM X400ASRock DeskMini X300
ソケットSocket AM4
メモリDDR4 SO-DIMM×2(最大3,200MHz)
チップセットAMD X300
ストレージM.2 2280 PCIe 3.0x4、M.2 2242 SATA、SATA 2.5インチM.2 2280 PCIe 3.0x4×2、SATA 2.5インチ×2
USBUSB 3.0×4USB 3.0×3(うち1基はType-C)、USB 2.0
ネットワークGigabit Ethernet×2Gigabit Ethernet
無線LANIntel Wi-Fi 6 AX200オプション
ディスプレイ出力HDMI、DisplayPortHDMI、DisplayPort、ミニD-Sub15ピン
その他完成品/クーラー/VESAマウントキット標準搭載ベアボーン/クーラー/VESAマウントキット別売り。アドレサブルLED/USB 2.0 Hub/背面オーディオオプション対応

 X300は基本的にベアボーン形態であり、パソコン完成品としてはホワイトボックス系メーカーがリリースしているのに対し、Makuakeで出資を募っているX400に関しては、基本的にCPU/メモリ/SSD/OS組み込み済みの完成品である点が異なる。

 ただ、X400もユーザーによるパーツ交換を想定したベアボーン構造となっている。もちろん、X300は最初からなにも搭載していないので、APU/メモリ/ストレージの選択肢の幅が広く、最強を目指せるのは変わりないのだが、X400の仕様で満足できるユーザーもかなりいそうだ。この点、DeskMini X300にとって強力なライバルが現れたと言ってもいい。

ゴム足の中心にあるネジ4本外せば内部にアクセスできる2.5インチSATA SSDとM.2 2280 SATA SSDが増設可能。メモリも換装できる