3万円のAndroid搭載10.1型タブレット「LAVIE Tab E」

書かれた 沿って notbook

本誌ではその特徴上、どちらかと言えばパワーユーザーに向けた製品のレビューが多いものの、世の中一般的には家で普通に使えるPCやタブレットがほしいユーザー層のほうがボリュームゾーンだ。

ちょうど、山田祥平氏のコラム「普通のPCが普通に買えない」を読んでいる間にこのタブレットが届いたのもなにかの運命か(笑)。もはやその代わりとして、このクラスのタブレットが使われているのかもしれない(おそらく、Webブラウザ、メール、Officeなど……そのクラスのPCの代替えなら十分機能する)。

今回ご紹介するタブレットは、まさにそのボリュームゾーンへ向けた一般家庭用だ。本誌的におもしろいハードウェアの特徴はいい意味でなに1つない。その分、初めて使う人向けのシートがあったり、アプリでフォローしたりと、サポート面で差別化を図っている。おもな仕様は以下のとおり。

【表】NEC「TE410/JAW」の仕様
SoCQualcomm Snapdragon 450(8コア/1.8GHz)
メモリ2GB(LPDDR3)
ストレージ16GB
OSAndroid 8.1(Oreo)
ディスプレイ10.1型IPS式1,920×1,200ドット、10点タッチ対応
ネットワークIEEE 802.11ac対応、Bluetooth 4.2
インターフェイスUSB Type-C(USB 2.0)、microSDカードスロット、ステレオスピーカー(Dolby Atmos対応)、モノラルマイク、3.5mmステレオミニジャック
カメラ前面:有効画素数約200万画素/固定フォーカス、背面:有効画素数約500万画素/オートフォーカス
センサーGPS、加速度
バッテリリチウムポリマー/4850mAh、Web閲覧:約11時間、ビデオ再生:約8時間
サイズ/重量242×168×8.1mm(幅×奥行き×高さ)/約480g
その他「フォリオケース」(カバー兼スタンド)、税別価格4,980円
税別価格29,800円

SoCは Qualcomm Snapdragon 450。8コア1.8GHzで、ミドルレンジ以下のSKUだ。メモリはLPDDR3の2GB、ストレージは16GB。これからもわかるように、Android搭載機とは言え、ほぼ最小構成となる。OSはAndroid 8.1(Oreo)。Android 9 Pie対応も含め、今後のアップデートがどうなるかは気になるものの、現時点(2018年末)で8.1なら合格だろう。

ディスプレイは10.1型IPS式1,920×1,200ドット、10点タッチ対応。10.1型IPS式WUXGAなら使い勝手も良さそうだ。カメラは前面:有効画素数約200万画素/固定フォーカス、背面:有効画素数約500万画素/オートフォーカス。

ネットワークは、IEEE 802.11ac対応、Bluetooth 4.2。SIMスロットはない。インターフェイスは、USB Type-C(USB 2.0)、microSDカードスロット、ステレオスピーカー(Dolby Atmos対応)、モノラルマイク、3.5mmステレオミニジャック。Type-Cは充電用も兼ねている。センサーはGPS、加速度を内蔵。

3万円のAndroid搭載10.1型タブレット「LAVIE Tab E」

サイズは242×168×8.1mm(幅×奥行き×高さ)、重量約480g。4,850mAhのリチウムポリマーバッテリを内蔵し、駆動時間はWeb閲覧で約11時間、ビデオ再生で約8時間。税別価格は29,800円。

メモリとストレージ容量が少ないとは言え、パネルなど勘所を押さえ、OSはAndroid 8.1、そしてNEC製で価格は3万円切り。サポート面も期待でき、(単にパーツや構成だけ見れば高めだが)そう考えるとリーズナブルではないだろうか。

前面。パネル中央上に約200万画素前面カメラ。写真からはわからないが、その右横に青く光る通知用LEDが埋め込まれている背面右上に約500万画素背面カメラ。フチも含め少しブルーがかったホワイト左側面には音量±ボタンと電源ボタン。上側面左右のスリットはスピーカー右側面に3.5mmステレオミニジャック、Type-C、microSDカードスロット。下側面に接点があるmicroSDカードスロット付近。SIMスロットのようにイジェクトピンを使って取り出すタイプ付属品はUSB式電源アダプタ、USB/Type-Cケーブル、イジェクトピン、かんたん!セットアップシート、サポートガイド「かんたん! セットアップシート」の一部。広げるとA3サイズになるシート。初期起動時の設定やWi-Fiの設定方法など細かく書かれている重量は実測で485gフォリオケース。上左右と下中央にはめ込み式になっている斜め後ろから。手前の溝に本体の下の部分を合わせて固定する閉じたところ。なかなか質感の良い素材が使われている。背面カメラ用に穴もある重量は実測で316g

筐体はよくある白いタブレットだ。iPadよりライトな感じでこれはこれで見栄えする。また筐体の色は一見ホワイトに見えるが薄いブルーがかかっており、ちょっと違う雰囲気を醸し出している。サイズ242×168×8.1mm、重量は実測485gなので、とくに薄くも軽くもない。

前面は、パネル中央上に約200万画素前面カメラ。また写真からはわからないが、その右横に青く光る通知用LEDが埋め込まれている。背面は、右上に約500万画素背面カメラ。先に書いたとおり、前面のフチも含め少しブルーがかったホワイトだ。

左側面には音量±ボタンと電源ボタン。上側面左右のスリットはスピーカー。右側面に3.5mmステレオミニジャック、充電用も兼ねたType-C、microSDカードスロットを配置。また下側面にオプション機器用の接点がある。microSDカードスロットは、SIMスロットと同じくイジェクトピンを使って取り出すタイプだ。したがって頻繁に出し入れはできない。

付属品は、USB式電源アダプタ、USB/Type-Cケーブル、イジェクトピン、かんたん!セットアップシート、サポートガイド。USB式電源アダプタの出力は5V/2A。

かんたん! セットアップシートは、広げるとA3サイズのシートになり、付属品の確認、ACアダプタの接続、電源を入れる、初期設定、Wi-Fi接続、Googleアカウントの設定。ソフトウェアキーボードの使い方、アプリの使い方……など、それなりに書かれており、本機のターゲットが一般層なのがわかる。

10.1型IPS式1,920×1,200ドットのディスプレイは、最大輝度はかなり明るく、また最小でも暗めの室内であれば問題ないレベルだ。コントラスト、発色、視野角も価格を考えれば十分以上。3万円を切る大手メーカー製でこれだけ綺麗なら文句なし。ストレスがたまることもない。夜間モードにも対応している。

カメラは1点作例を掲載するが、スマートフォンのカメラが高性能化している昨今、あえてこのタブレットで撮る必要もないだろう(初期起動時のホーム画面にカメラアプリがないのも、同社としてもこの件は承知なのかもしれない)。

カメラアプリ室内/自然光で撮影(1,944×2,592ピクセル、HDRオン、焦点距離2mm、f/2.2、ISO320、1/33秒。白が多く加えて反射物多数……以外と難しいシーンだったりする)

発熱はベンチマークテスト中も含め、試した範囲ではほんのり暖かくなる程度だった。サウンドは、上側面左右にスピーカーを配置と少しめずらしいタイプだ。下にあれば机などに反射するが、上の場合、反射するものがなく、ダイレクトに耳に届く。音質自体は薄いタブレットにありがちなシャリシャリ音だが、その範囲内で低音もパワーもあり、本機単独で音楽や映像などを楽しめる。

オプションのフォリオケースは基本前面/背面をカバーするタイプだ。本体は、上の左右と下の中央にはめ込み固定する。スタンドは、本体下側面をカバーの溝に合わすだけなので、ちょっとした振動でパタリと倒れたりする。重量は実測で316g。合わすと801gなので、まずまずの重量感だ。前面/背面保護用だけならもう少し軽いカバーもほしいところか。