サムスンの「DeX Station」やファーウェイの「PCモード」が使えるノートPC型デバイス「Mirabook」

書かれた 沿って notbook

サムスンの「Galaxy S8/S8+/Note8」で利用できる「DeX Station」や、ファーウェイの「Mate 10 Pro」に採用された「PCモード」など、スマートフォンを大画面に接続し、パソコンのようにマルチウィンドウで使う機能は、業界のトレンドになりつつある。Androidがマルチウィンドウに正式対応したのと同時に、チップセットの処理能力が上がっているのがその理由だ。

一方で、スマートフォンは入力がタッチパネルに限られているため、大画面に出力しても、パソコンと同じように使いたくとも、どうしてもキーボードやマウスを別途持ち運ぶ必要が生じる。ディスプレイも必要になるため、出先のカフェなどで書類作成をするという使い方にも向いていない。こうした課題を解決するデバイスが、CES会期前々日に開催された「CES Unveiled」に出展された。

「ノートPC型のドック」と呼べそうな「Mirabook」

サムスンの「DeX Station」やファーウェイの「PCモード」が使えるノートPC型デバイス「Mirabook」

Miraexess社の「Mirabook」が、それだ。Mirabookは一見するとノートパソコンのような外観だが、実はCPUやストレージ、メモリ、モデムなど、単独で駆動するのに必要なパーツは内蔵されていない。ディスプレイ、キーボード、タッチパッドとバッテリー、それにスマートフォンを接続するためのUSB Type-Cケーブルが、Mirabookの主なデバイスだ。ケーブルは、パームレストの右側に固定されており、これを引き出してスマートフォンと接続する。

本体を閉じたところスマートフォンと接続するUSB Type-Cケーブル

本体はアルミで作られており、実際に触ってみた限りでは、剛性も高いと感じられた。側面にはHDMI端子やイヤホンジャック、microSDカードスロットを備える。バッテリーで駆動し、駆動時間は最大10時間とのこと。ディスプレイサイズは、13.3インチでフルHD。サイズは一般的な13インチ台のノートパソコンとほぼ同じだ。重量が1.3㎏で、ズッシリと重みがあった印象は受けたが、担当者によると、これは「バッテリー駆動時間を重視したため」だという。

側面にはHDMI端子やMicroSDスロットを備える

おもしろいのが、対応するスマートフォンの種類。サムスンのDeX Stationと同様に使えるほか、ファーウェイのPCモードにも対応。さらに、Windows 10 Mobileの特徴的な機能だった「Continuum」も利用することが可能だ。また、任天堂の「Nintendo Switch」を出力して、ゲームを遊ぶこともできる。

筆者所有のMate 10 Proを接続。ただし、タッチパッドがうまく機能せず、スマホ側を使って操作したGalaxy S8+を接続したところ。筆者所有のGalaxy Note8をつないでみたところ、開発中のためか、解像度がうまく合わなかったWindows 10 Mobile端末を接続すると、Continuumが利用できるNintendo Switchをつないで、ゲームを遊ぶことも可能だ

発売は5月を予定。現在、予約を受け付けており、価格は249ドル(約2万8103円)となる。担当者によると、発売後の価格はこれより50ドルほど高い、299ドルになる予定だ。展示されていたのは英語配列のQWERTYキーボードだったが、主にフランスで使われるAZERTY配列や欧州、東欧で一般的なQWERZのキーボードも選択可能。日本語キーボードについても、「対応はできる」という。日本での発売にも、期待したいところだ。

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