革新的なペリスコープ技術を用い、スマートフォン史上最高の光学ズーム倍率を実現した『OPPO Reno 10x』。
OPPOは常に、斬新なデザインとクオリティの高いカメラ技術を搭載したスマートフォンをリリースし続けてきました。しかしブランド力ではSamsungやHuaweiに遠く及ばず、フラッグシップモデルへの挑戦は出来ていませんでした。
しかし『Find X』というOPPOを代表するフラッグシップモデルの登場と共に、製品群を一新。Rシリーズを投入し、『R15 Pro』や『R17 Pro』は競争が激化するスマートフォン市場においても、コストパフォーマンスの高さで確かな存在感を残しました。
2019年に入ってもOPPOの攻勢は止まりません。そしてRシリーズの最新フラッグシップモデルとなるのが、独自スライド式ポップアップカメラとハイブリッド10倍ズームを備えた『OPPO Reno 10x』です。
高倍率ズームのスマートフォンを先にリリースしたのはHuawei。P30 Proは光学5倍ズームを採用。ソフトウェア解析を含めたハイブリッドズームは、 OPPO Reno 10x Zoomと同じ10倍です。
Huawei P30 Proはいまも世界最高のカメラスマホとして降臨しています。しかし今後のHuaweiの未来的状況を考えると、いくらアップデートが保証されたとはいえ手を出しづらいのは正直なところ。しかしOPPOにとってこれは大きなチャンスとなります。なぜなら、Huawei P30 Proの代替え品になれるスマートフォンは、『OPPO Reno 10x Zoom』以外他に無いからです。
すでに日本でも発売が決定していて、7月3日には発表会も行われるOPPO Reno 10x。少し先にその全容をチェックしていきたいと思います。
記事に書かれている内容
・4800万画素の超高解像度と10倍ハイブリッドズームの圧倒的な望遠機能
・ノッチの無い、画面占有率93.1%の全面有機ELディスプレイデザイン
・Snapdragon 855による強力なハードウェア
・4,065mAhの大容量電池による長時間駆動
・防水性能なし
・215gの重さ
・イヤフォンジャックが無い
OPPO Reno 10x Zoomのディスプレイサイズは6.6インチ。OnePlus 7 Proが6.67インチなので、ほぼ同じサイズ。どちらのモデルも同じ工場で製造されているので、コンポーネント類は同じものが使われている可能性が高いです。
しかし、OPPO Reno 10x Zoomを引き立てているのはやはり斜めにポップアップするスライド式フロントカメラです。昇降時間は僅か1秒未満。また、リアカメラ用のデュアルフラッシュとしても機能します。昇降20万回以上の耐久性や、落とした時や転倒した時に自動的に格納する機能も備えます。
OPPO Reno 10x Zoomのデザインは、R15 ProやR17 Proから踏襲されているものも多く、過去2年間に蓄積された、OPPOの集大成とも言えます。背面からの流れる様な曲線は、持ちやすさに加え気品を高めています。
10倍ハイブリッドズームという離れ業を採用しながら、レンズは背面に対してフラットに。多くのスマートフォンは背面よりレンズが飛び出していて、それが見た目を損ない、傷を作る原因にもなります。OPPO Reno 10x Zoomの場合はカメラセンサーの真下に1ポイントアクセサリーの様な突起があり、それがレンズの傷を防ぐ効果も。
実用性も考慮して、計算された絶妙なデザインは、Huawei P30 Proと同等のプレミアム感を演出。背面素材に使われているガラス(Gorilla Glass 5)にはフロスト加工が施されていて、滑らかで独特な質感に。汚れや傷が気になる場合は、同梱されているケースを使うのがオススメ。ロゴを格好良く見せるなど、純正ケースならではのギミックも。
ボタン配置はディスプレイを正面から見て、電源ボタンが右側、ボリュームボタンは左側と分かれています。SIMスロットは充電コネクタの隣という珍しい位置に。ケースをつけたままでもSIMの抜き差しが出来るのは、人によってはかなり利便性が増します。
しかしながら、スライド式カメラを採用した事で失われたものも。イヤホンジャックや防水性能、そしてワイヤレス充電機能がありません。アクティブに使う事が想定されるカメラスマホなので、このあたりは残念ながらマイナス評価。
サイズは、全画面デザインとはいえ6.6インチあるので、これまでにリリースされたOPPO端末より大きめ。高さ162mm、厚み9.3mmとなり、厚みに関してはP30 Proが8.4mmなので、1m近く増す事に。
10倍ハイブリッドズームや電動スライダー機構の搭載により消費電力はややアップ。そのため4,065mAhという、やや中途半端な電池容量。65mAhは上記の事を考慮してのものか。しかし重さは215gと200gオーバー。機能を詰め込むと重量が重くなりがちですが、OPPO Reno 10x Zoomに関してもそれは言えます。ちなみにP30 Proは192gです。
P30 Proも軽いとは言えない重さですが、200g近い重量だと片手で持ったときに手ブレを起こしやすくなるので、お手軽に写真を撮りまくりたい人にはどちらの端末もやや不向き。ただししっかり構えて撮れば驚きの描写。スマホではなくカメラとしての割り切りが必要かもしれません。
OPPO Reno 10x Zoomのディスプレイは6.6インチの大画面。有機ELを採用し、フラッグシップモデルの王道的なスペック。画面占有率93.1%となる全面ベゼルレスデザインの効果は絶大で、ゲームをした時にそのことを実感できます。
有機ELなので彩度が高く、コントラストのハッキリした鮮やかな発色がさらに没入感をアップ。カラーは2つのモードから選択できるだけでなく、色温度まで調整可能。まるでクリエイティブ用途で使う本格的なディスプレイの様です。
ディスプレイ形状は側面にかけて2.5D加工が施され、背面より1モデル新しい『Gorilla Glass 6』が採用されています。直射日光下の視認性も素晴らしく、『Widevine L1 DRM』に対応することで、Netflixを含めた動画ストリーミングサービスにおいて、高解像度設定で美しい動画を楽しむことが出来ます。
ただ一つ残念なのは、ディスプレイの表示速度が60Hzであること。生産工場が同じとされるOnePlus 7 Proが90Hzの高速ディスプレイを搭載しているので、同じものがい採用されていればコストダウンにもつながりましたし、それ以上にOPPO Reno 10x Zoomの価値を高めることが出来たはずです。
スライド式カメラ部分に搭載されたセカンドスピーカーにより、立体感のある豊かな音響を実現。外出先でも動画や音楽をたっぷりと楽しめます。また、イヤフォンジャックは非搭載ですが、USB-C変換ジャックを使用することでイヤフォンを使って音楽を聴くことは勿論可能。美しい大画面を思う存分楽しみましょう。
OPPO Reno 10x Zoomはフラッグシップモデルなので処理能力もスペシャル。Socには最高スペックのSnapdragon 855を搭載。OPPOは長い間ミッドレンジなモデル展開を続け、その代わりに系列会社であるOnePlusがフラッグシップモデルを作り続けました。
OPPOはSocではなく、ユーザーエクスペリエンスを向上させるためにソフトウェア開発にも重点を置いてきましたが、現在フラッグシップ開発をリリースする様になりSocも最高のものにスペックアップ。まさに最高の環境が整ったと言える状況です。
また、2 x 2 MIMO(2.4GHzと5GHzのWi-Fiを同時に使える仕様)やBluetooth 5.0といった最新規格をサポート。さらに最近のフラッグシップ機としては珍しく、Micro SDカードにも対応します。メモリーは6GBと8GB、ストレージは128GBと256GBの2モデルが用意されています。指紋認証は珍しさが無くなってしまったディスプレイ内埋め込み式。
OPPO Reno 10x Zoomには最高のスペックが搭載され、どんな目的で操作を行っても、もたつくことなく快適に作業をこなします。独自開発している『ColorOS』は、過去にiOSのクローンと呼ばれていた時期もありましたが、徹底的に改良が行われ、今では完全に独立したOSの一つに。
4,065mAhのバッテリーは1日分の電池容量としては十分すぎるほどで、外出時にスマートフォンの利用が6時間程度発生したとしても、バッテリーレベルが15%を下回ることはまず無いでしょう。また、充電は独自開発充電技術の『VOOC 3.0(最大20W)』に対応し、電池が切れた状態からでも80分あればフル充電が可能となります。
過去にOPPO端末を利用して不満を感じた人の多くは『ColorOS』の完成度の低さが原因でしょう。UIデザインも含め、iOSのコピーOSと揶揄されてきました。しかしそのColorOSもバージョン6へ。現代的なインターフェースも含め、利便性も大幅に向上しました。
ColorOS 6のインターフェース自体はAndroid 9.0 Pieがベースになってより快適に。見た目こそiOSによせたままですが、中身は1年前とは別物。ColorOSの進化がOPPOユーザーの増加にもつながっています。
しかしながら、まだ改善されていない部分も。Lock Screen Magazineは不要な情報をロック画面に表示します。このユーザーにとって嬉しくない機能は、最近Huaweiの端末でも問題になりました。設定からOFFにすることは可能ですが、そのやり方を知らない人にとっては害でしかありません。
『Dailyhunt』『UCブラウザ』『NewsPoint』『Facebook』『Amazon』といったアプリもデフォルトでダウンロード済み。サードパーティのアプリが絶対に不要!という人はGoogleのPixelかAndroid Oneに対応する端末、またはiPhoneをを購入するしか選択肢しか無くなってしまうので、この辺りはスルーしましょう。独自のアプリストアもインストールされてますが、普通にGoogle Playが使えるのでコチラもスルー。
他には1つのアプリを同時に起動する機能や、機密ファイルを隠すためのプライベートセーフ機能。さらにパスワードでアプリをロックしたり、通知機能を管理することも。ゲームを快適に行うための『Game Space』機能は、ゲームを立ち上げると自動的に起動。リソースが最適化され、最高のフレームレートでゲームを楽しむことが出来ます。
また、ColorOSはフルスクリーンナビゲーションジェスチャーにも対応。ノッチレスな全面ディスプレイデザインなので、この操作方法は間違いなく最適解。バックグラウンドで起動しているアプリを自動的に削除する機能は、iOSを意識してのことかもしれません。
OPPO Reno 10x Zoomの最高のウリとも言える『ハイブリッド10倍ズーム』機能。Huawei P30 Proと同じペリスコープ技術が使われており、光学ズームはP30 Proを上回る8.1倍。カメラアプリではデジタルを含めると最大60倍のズーム設定に切り替えが可能。8.1倍からは解像度が800万画素に落ち、ソフトウェアによるアルゴリズム解析と光学ズームを組み合わせたハイブリッド拡大機能となります。
レンズ性能はメインレンズが4800万画素でF/1.7。ズームレンズは1300万がそでF/3.0。さすがに倍率が上がっているのでやや手ブレはしやすい感じに。広角レンズは800万がそでF/2.2です。カメラは自動的に被写体とシーンを検出するAIモードに対応しています。
『動画』『写真』『ポートレート』など各モードへの切り替えは容易。設定からは『夜景』『パノラマ』『マニュアル』『スローモーション』『Googleレンズ』に変更可能。また、コントラストを高めにする『Dazzle Color』という独自設定も搭載しているので、有機ELに適した写真を撮りたい時は是非使ってみましょう。
カメラセンサーにはOne Plus 7 Proと同じSONYのIMX 586を採用。光を4倍多く取り込めるピクセルビニング技術により、暗い場所での撮影はかなり快適。OPPOが常に注力し続けてきたカメラ調整技術が、さらに画質を高めます。
明るい場所での描写では、デティールとダイナミックレンジの広い画質に。色はとても鮮やかに表現されます。逆に光がほとんどない状況でも、ノイズの少ない描写を可能に。夜景に関してはP30 Proが少しHDRがきつめに出過ぎているのに対し、OPPO Reno 10x Zoomはやや落ち着いた画質に。
ズームレンズに関しては、残念ながらOPPO Reno 10x Zoomの画質はP30 Proより低画質。5倍までズームを引き上げるとその差は明らかに。デティールの細かさや色精度でP30 Proが勝っています。デジタルズームに切り替えてもその差は変わらず、P30 Proは10倍から25倍の倍率でも細部を維持してしっかりとした描写を可能にしています。流石世界一のカメラスマホです。
10倍ハイブリッドズームが一番のウリなはずなのに、ディスプレイやデザイン、OSといった、カメラ以外の部分も優秀さが際立つ結果に。ただし、肝心のズーム撮影時にはHuawei P30 Proとの画質に差が出てしまうなど、ソフトウェアで改善出来るならした方が絶対に良い要素もアリ。
OnePlus 7 ProやGalaxy S10はアップデートにより画質が大幅に向上しているので、OPPO Reno 10x Zoomにも期待しましょう!
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