ASCIIスタートアップ Splinkがグランプリを受賞! 「第3回IP BASE AWARD」の授賞式を3月18日にLIVE配信

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特許庁のスタートアップ向け知財コミュニテイポータルサイト「IP BASE」は3月18日、「第3回IP BASE AWARD」の授賞式をLIVE配信する。

第3回IP BASE AWARDでは応募総数71件の中から、以下のスタートアップ、知財専門家及び団体がグランプリ、奨励賞に選ばれた。

3月18日15時より、各社を表彰する「第3回IP BASE AWARD」各部門の授賞式を行なう特別セッション「IPナレッジカンファレンス for Startup 2022」(「JAPAN INNOVATION DAY 2022」同時開催)をLIVEにて配信する。

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第3回「IP BASE AWARD」グランプリ受賞者

【スタートアップ部門】株式会社Splink

【知財専門家部門】森田 裕(弁護士法人大野総合法律事務所)

【エコシステム部門】 グローバル・ブレイン株式会社

■第3回「IP BASE AWARD」奨励賞受賞者

【スタートアップ部門】株式会社エイシング GROOVE X株式会社 TradFit株式会社

【知財専門家部門】 井上 拓(日比谷パーク法律事務所)小木智彦(ソシデア知的財産事務所)大門良仁(メディップコンサルティング合同会社)

【エコシステム部門】NTTコミュニケーションズ株式会社 イノベーションセンターcotobox株式会社

受賞理由

【スタートアップ部門】

<グランプリ>株式会社Splink

「すべての人につながりを、その日まで」をビジョンに、認知症をはじめとするブレインヘルスケア領域において、認知症の予防から診断まで一貫したソリューションをワンストップで医療機器プログラムの開発、提供を行なっている医療AIスタートアップ。頭部MRIをAIで解析し、脳の中でも記憶や学習にかかわりの深い「海馬」領域の体積を測定・可視化、受診者様目線のわかりやすいレポートを届けることで気づきを促す、脳ドック用AIプログラム「Brain Life Imaging」、脳の萎縮を定量・数値化することで診断に役立つ情報を提供し、診断支援を行なう脳画像解析プログラム 「Braineer」を主力製品として提供している。

受賞理由:

知財戦略と契約戦略とを一体として検討し、複数のアカデミアや事業会社との共同研究を通して技術の収益化を見据えた戦略を構築している。アーリーフェーズからの知財活動の徹底、外部専門家との連携など、各活動は非常に高いレベルと評価された。とりわけ、知財戦略の活用による製品の独自性や競合との差別化を検討した事業戦略へのフィードバックや、将来の事業開発パートナーとのアライアンスを鑑みての適切なポートフォリオ構築など、単なる特許知財だけではない経営や事業への広がりは、知財への積極性や社内体制と合わせて高く評価された。

<奨励賞>

株式会社エイシング

製造業向けエッジAIアルゴリズムを研究開発・提供。デバイス側で予測だけではなく学習まで行なうことが可能で、動的な環境変化を瞬時かつリアルタイムに処理できることが特徴であり、高速な予測が要求される機械制御の領域等で導入されている。

受賞理由:

ノウハウ秘匿意識や商標出願も含め、事業・技術・知財の連携体制が具体的であり、他社連携も含めた高いブランディングとしてプラスに作用している点が評価された。社外専門家を上手く活用し、スタートアップとして十分な体制構築、戦略実行がなされている。

GROOVE X株式会社

家族型ロボット「LOVOT[らぼっと]」を開発・販売。多種多様なセンサー搭載やリアルタイムでの処理によって、触ると柔らかいいきもののような体温や生命観を表現し、国内外で高い評価を得ている。

受賞理由:

製品の外観含め特許権は国内外150件、意匠権や商標権も含めると国内外200件以上を権利化することで他社製品と差別化。創業者によるリーダーシップが知財活動においても発揮されており、それが体制や活動に大きく反映されている。創業期から海外展開を見据えた知財戦略を実践しており、海外も含めた将来展開が期待される。

ASCIIスタートアップ Splinkがグランプリを受賞! 「第3回IP BASE AWARD」の授賞式を3月18日にLIVE配信

TradFit株式会社

「AI・音声テクノロジー等を用いたコンシェルジュアプリケーション」を開発し、主に宿泊・観光・コロナ禍で苦しんでいる各種業界向けに、DX化を支援するサービスを提供。地方創生にも各種プロスポーツクラブや上場企業等と取り組み、オープンイノベーションを推進している。

受賞理由:

知財を重視した経営を創業期から行い、特許情報の発信により、サービス導入、アライアンス、資金調達等知財の活用が実を結んでいる成果が評価された。またアジア圏への進出を念頭においた国際出願、外国出願を行っており、世界的な進出の戦略が整えられている。

【知財専門家部門】

<グランプリ>森田 裕 弁護士法人大野総合法律事務所 パートナー/弁理士/博士(医学)

バイオ・ライフサイエンスの専門家として、侵害訴訟、無効審判、知財デューデリジェンスなどの知財活用経験と、世界各国での権利化の豊富な経験を有する。幅広く展開している諸外国のベンチャー企業の事業戦略と特許戦略の調査研究からの知見に基づいて各企業が採用するべき戦略を立案し、活用性の高い実践的な権利確保を強みとするほか、多数のコミュニティで積極的に活動を展開する。

受賞理由:

個人でのスタートアップ支援はもちろん、ベンチャーキャピタルと共同でのデューデリジェンスや支援を実施し、セカンドオピニオンの体制づくりを啓蒙している。また、メディアでの情報発信やアカデミアでの知財顧問、多数の団体での知財講師など、弁理士業務の枠を超えた幅広いコミュニティでの公益活動を長年にわたり継続している点が高く評価された。

<奨励賞>井上 拓 日比谷パーク法律事務所 パートナー/弁理士/弁護士/YouTuber

顧問弁理士・弁護士として、様々なジャンル(AI・量子コンピュータ・医療・セキュリティー)のスタートアップへの知財戦略、契約書レビュー、その他の法的助言を行っている。特許庁モデル契約書で事務局を務めるほか、新素材編の改定作業においては主任を務める。YouTuberとして知的財産法全般(特許法から種苗法まで)の解説もしている。

受賞理由:

モデル契約書プロジェクトを通じたスタートアップ支援では、その作成・普及に尽力。またYouTubeを媒体とした活動はユニークであり、広く知財の普及啓発にも取り組んでいる点が評価された。小木智彦 ソシデア知的財産事務所 弁理士

平成30年度特許庁「知財功労賞」を受賞した佐賀発の上場企業「株式会社オプティム」を知財部創設から支援。知財知識が充分でないスタートアップ、零細企業に対し、九州を中心に自治体とも協力し10年間支援を行っている。

受賞理由:

地方のエコシステムを支える人材として、地域企業の知財活動、知財意識の底上げに尽力。知財活動による評価が高い企業の誕生や資金調達との連携が評価された。大門良仁 メディップコンサルティング合同会社 代表社員 弁理士/法務博士

アステラス製薬において知財業務に従事し、米国赴任後はM&A及びアライアンスを担当。知財訴訟では卓越した薬事法務・知財戦略を武器に12勝0敗と100億円超の利益を生み出す。近年は法務・知財戦略の観点から創薬系Start-upを支援する創業支援家として活動する中、自身もユナイテッド・イミュニティ株式会社を始め複数の取締役として経営参画。

受賞理由:

創薬系ベンチャーを中心に多くの公的支援活動を展開するほか、スタートアップの共同創業及び経営参画、知財の実務化とコンサルティングなど、単なる専門家を超えて知財活用・経営・ビジネスに展開する他にはいない人材として評価された。

【エコシステム部門】

<グランプリ>グローバル・ブレイン株式会社

グローバル・ブレインは1998年に設立され、東京を拠点におきながら、サンフランシスコ、ニューヨーク、ロンドン、ソウル、シンガポール、ジャカルタ、上海に子会社を有する独立系ベンチャーキャピタル。徹底したハンズオン支援、グローバルなエコシステム、スタートアップと大企業のオープンイノベーションを通して、スタートアップを支援するとともに、新たな産業の創出を目指しており、その運用資産総額は 1500億円を超えている。知財関連の取組みとして、社内に知財専門家からなる知財チームを設け、スタートアップ投資の際の知財デューデリジェンスと、投資先スタートアップへの知財活動支援を展開している。

受賞理由:

投資家サイド自ら知財に積極的に取り組み、投資先知財支援モデルの確立から企業価値向上まで含めた取り組みが進められている。知財戦略の検討、侵害調査及び回避策検討、社内の出願体制の構築、知財担当者の採用支援など展開も幅広い。また、全般的に支援した企業の自立を促す取り組みが多い点、権利化のみならず秘匿の部分までも含めて実践的なサポートがなされている点も高く評価された。

<奨励賞>NTTコミュニケーションズ株式会社 イノベーションセンター

スタートアップ企業等と新たな価値を共創し社会的課題の解決を目指すオープンイノベーションプログラムを2019年から開始。事業会社による知財の搾取といった知財の課題を早い時期から認識し、国内外のスタートアップへの知財支援を積極的に進めている。

受賞理由:

スタートアップの活動をより積極的に進める形での共創知財ポリシーの公表や、体系的な知財支援など、大手企業によるスタートアップ支援の在り方として模範となるような取り組みが評価された。cotobox株式会社

オンライン商標登録プラットフォーム「Cotobox」を運営する知財テックのスタートアップ。短期間・低コストで商標登録出願の準備ができるサービスを提供し、スタートアップも多数利用。商標取得での啓蒙活動も積極的に展開し、2021年には同社サービス経由での商標取扱総件数が1万件を突破。

受賞理由:

スタートアップの知財への関心を高める活動、特に入口として獲得しやすい商標についての理解や啓蒙について積極的な点や、デジタル化による商標登録の底上げに寄与している点が評価された。

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