「ゴルフノートをつけています」というプロゴルファーは多いが、アマチュアゴルファーも必要? プロキャディ・伊能恵子は「ゴルフノートをつけることで、自分にとって頼れる相棒ができる」というが……。
ゴルフノートをつけることが上達につながる(撮影/有原裕晶)
プロゴルファーは調子が体調やコーチに言われたこと、練習での気づきなどを事細かにノートに書いていますが、これはアマチュアゴルファーも参考にするべきだと私は思います。勉強でも参考書を「ただ読んだだけ」。講師の話を「ただ聞いただけ」。これでは暗記ができずに、時間が経つと忘れてしまう人がほとんどですよね。もちろん私もそのうちのひとりですが(笑)、これはゴルフにも当てはまることだと思うんです。たとえば、上級者ゴルファーに「ワンポイントアドバイス」をもらったとします。このときは参考になり、調子がよくなることもあるかもしれません。ですが、誰でも情報が手に入る時代だからこそ、次々と情報が上書きされていく。時間が経ち“何かが”きっかけになり、調子を崩したときに以前教えてもらった「ワンポイントアドバイス」はすっかり忘れてしまっているというケースが多いはずです。人に教わったことを「ただ聞いただけ」では記憶に残すことはできません。だからこそ、勉強と同じようにメモをして気づきや課題を見える化することが大事。そうすることで、スウィング迷子になったときでもゴルフノートが頼れる相棒になってくれますし、上達も早くなるのではないかと私は思います。では、どんなことをメモしたらいいのか? 私は「なんでも」書いてほしいです。たとえば「雑誌やYouTubeでみた練習ドリルを試したら、どんな結果になった」というように、練習した内容をメモしておくのもいい。ゴルフスウィングは結論は同じだけど、コーチによって使う言葉が異なりますから、どんなイメージで振ったか?という点も記録してあげると振り返ったときに参考になるはずです。このときにいい結果ばかりを書くのではなく、悪い結果も書くことで調子が悪くなる要因も段々とわかってくるようになります。ゴルフは足し算ではなく、引き算をすることが大事。そのためには「頼れる相棒(=ゴルフノート)」を作ることが第一歩となると私は思います。