Netflix史上最大のヒットになるとみられている韓国のドラマシリーズ『イカゲーム』は、同社に拾われる前に、地元の映画スタジオに10年間も拒否され続けていたことが明らかとなった。
Wall Street Journalによると、クリエイターのファン・ドンヒュクは、『イカゲーム』のアイデアを10年以上前に初めて思いついたのだという。その当時、映画監督兼脚本家は母親と祖母と同居しており、現金を得るために675ドルのノートパソコンを売ることを余儀なくされたため、ある時点で脚本の執筆をやめなければならなかったとのこと。
地元の映画スタジオは、コンセプトが“不可解”で“グロテスクすぎる”と考え、『イカゲーム』の売り込みを拒否。しかし、ついに番組はNetflixによって拾われ、同社はドラマで描かれる階級闘争が“現実を物語っている”と考えたそうだ。
ドンヒュクは、新型コロナウイルスの影響は裕福な者と貧困者の格差を悪化させるだけだとコメント。Wall Street Journalとのインタビューで彼は、「世界は変わった。そういった点のすべてが10年前と比べると、この物語が人々にとって非常に現実的になった」と語っている。
番組における初期の視聴率指標では、『イカゲーム』がNetflixのドラマシリーズで史上最大のヒットになると予測されている。米国の配信サービスにとって同シリーズの突然の人気は、韓国のコンテンツに投資するという、Netflixが最近下した決定が正しかった証拠として解釈されるのではないだろうか。NetflixはWall Street Journalに、「2015年から2020年の間に韓国の映画やテレビ番組に約7億ドルを投資した」と語っている。
IGN USは『イカゲーム』に10点中9点を与え、「ここ最近でNetflixに登場した最もエキサイティングなシリーズ」だとレビュー。また、番組が視聴者を魅了する能力を評価し、「今年、目にした一番ユニークな作品の一つ」だと評している。