私は10年以上、日系の大手証券会社で富裕層の方々と接してきました。そんな中、富裕層の方々に共通することが大きく分けて3つあることに気が付きました。そこで本日は、富裕層の方々の資産運用のサポートを10年以上行ってきた元証券マンの私から、お金持ちに共通する3つのことについてお話しさせていただきます。
金融資産だけで1億円以上を保有する富裕層は常に世の中にアンテナを張っています。お金持ちの方々の世代は比較的ご高齢の方が多いのですが、80歳や90歳を超えた方でも最新の経済・政治情勢はもちろん、家電やSNSなどにも精通している方が多かった印象です。そういった方々は、高齢になっても経営者や医師として現役で働かれている方などが多いため、仕事の関係上で常に周りの変化に気を配っているのでしょう。同じ年齢帯の人と比べると、時代を読む「嗅覚」が冴え渡っていました。当時営業担当をしていた私も「最新の情報を持っていないとお客様に見放されてしまう」と、いつもプレッシャーを感じていたことを覚えています。投資や運用は情報戦です。そういった意味でも、ただお金持ちという観点だけではなく富裕層の方々は投資に向いている人たちだったのかもしれません。
お金持ちの人たちは、お金の使い方も派手な印象をお持ちの方も多いと思います。実は反対で、特に細かいことにケチで無駄な出費を嫌います。例えば、投資商品の購入には手数料をお支払いいただくのですが、株式や投資信託の場合、金額が大きくなるほど手数料率が低くなる傾向があります。そのため、5000万円で購入するよりも1億円で購入するほうが投資するお金に対しての手数料率が下がるため、大きい金額で購入する方が多かったのです。また、預金金利一つとっても0.1%でも高いところに預金するという方が非常に多かったのを覚えています。細かい方だと、店舗に来店した際の駐車料金まで気にする人もいらっしゃいました。身につけている物も、ブランド品で固めているかと思いきや、服はユニクロで時計はアップルウォッチなんて人も結構多かった印象です。お金持ちの人たちは、合理的に考えて無駄なものにはお金を掛けずに出費を抑えるところはちゃんと抑えて、お金が貯まる体制を整えているんですね。