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ポータブル電源デビューに最適な「RIVER mini」とEcoFlowの戦略

書かれた 沿って notbook

「ポータブル電源を試そう」という気にさせるEcoFlow戦略

ハンドルのないシンプルな「RIVER mini」。曲線を生かしたデザインは無骨すぎず、かといってポップというわけでもなく、インドア・アウトドアを問わず周囲にスッと馴染む

 ポータブル電源デビューに最適な「RIVER mini」とEcoFlowの戦略

EcoFlowは、2017年に「クリーンな電力へ、誰でも簡単にアクセスできる社会」を実現するために創設された最先端テクノロジー企業だ。日本ではここ数年、高効率でコンパクトなリチウムイオンバッテリーの進化が著しく、これに伴い各社がポータブル電源を発表。どこが業界をリードするのか競い合っている状況だ。【画像】ワイヤレス充電など多機能な「RIVER mini」(7枚) このポータブル電源戦国時代にEcoFlowが日本デビューしたのは2019年。安全性を保証したうえで、スピード充電、使い方にあわせて電源の容量をカスタムできるという新鮮なテクノロジーをまとったEcoFlow「RIVER 600シリーズ(現EcoFlow RIVERシリーズ)」を投入することで、“必要なら後から容量を増やせばいい。まずは試してみよう”という意識付けに成功した。●持ち出しやすく、自宅では非常時の備えになる そんなEcoFlowが2021年10月8日、ブランド史上最軽量の「RIVER mini」を発表。重量は3kgを切り、全長約25cm、高さはわずか14cm。2リッターのペットボトルを少し大きくしたくらいのコンパクトサイズでありながら15Wワイヤレス充電パッド、USB-C 100W、AC出力コンセント×2、シガーソケット出力ポート、USBポート×3を装備する。 気になる容量は210Wh。X-Boost機能を利用すれば定格消費電力600W以内の電気製品を利用でき、扇風機(20Wh)なら7.5時間、電気毛布(100W)も1.7時間使用可能。パソコン(60Wh)への充電は3回分。ワイヤレス充電パッド付きなのでスマホやタブレットの充電ケーブルを忘れても、また、ポートが空いていなくてもパッドに載せるだけで充電できるイマドキ装備も搭載している。「RIVER mini」をACコンセントに繋いだ状態でLEDライトにコンセントでつないでおけば、停電になって30ミリ秒以内に作動する“エントリーレベル自動電源切替機能”を搭載。夜の停電でもすぐにあかりを灯すので非常時の備えとしても優秀だ。 スピード充電は健在ながら、他の「EcoFlow RIVERシリーズ」で評判の容量カスタムはできないのが残念。もっともその分価格は控えめだし、容量と価格がほぼ同じ「EcoFlow RIVER」(3万9600円/288Wh、消費税込)よりも2kg以上軽く仕上げている。「最近はキャンプやDIYなどの屋外活動のためだけでなく、度重なる災害の停電対策として、また持続可能な地球社会を目指すエコの視点から、世界中でポータブル電源の需要が伸び続けています」「RIVER miniは軽量でありながら、現代の生活に身近なスマートフォン、PC、スピーカー、ライトなどを複数回充電できますし、比較的誰の手にも取っていただきやすい価格帯・コンパクトなサイズ感であることから、今までポータブル電源を検討していなかった方々のエントリーモデルとしても推奨していきたいと考えています」(EcoFlow創業者兼CEO、Bruce Wang)●短時間でフル充電、幅広い使用温度範囲が頼もしい「RIVER mini」は独自のX-Stream技術によりAC電源なら1.5時間、シガーソケット(最大8A)でも2.5時間でゼロからフル充電できる。2泊以上のキャンプ旅であっても移動中の車内で充電が完了するのはありがたい。 別途ソーラーチャージャーが必要だが、ソーラー充電(160W)は2時間から4時間で満充電となる。正午を中心に前後2時間が充電のゴールデンタイムと考えれば、快晴でなくても晴れてさえいれば1日で充電される計算となりかなり実用的だ。 注目したいのは使用温度範囲。多くのポータブル電源は0℃から40℃で、よくて?10℃から40℃。キャンプ場の環境は年々厳しくなっており、急な冷え込みで秋でも氷点下になる一方、夏は高原でも30℃を超えることが珍しくない。「RIVER mini」は?20℃から45℃と使用温度範囲が幅広く、とくに低温に強いのが頼りになる。●冬キャンプでは工夫が必要 一般的に、1泊2日のキャンプで使うポータブル電源は容量400Whから600Wh程度が目安とされている。ところが「RIVER mini」は半分の210Whしかない。これからの季節、キャンプで電気毛布を使おうと考えると1.7時間分はいかにも頼りないが、低温下ではよほど大容量モデルでない限り、朝方に電池切れとなる不安は避けられない。 結局、冬用寝袋を用意して備えるしかなく、電気毛布をかけて冷えた寝袋をあたためておく・電気毛布で靴下やブーツのインナーをくるんであたためるといった使い方が現実的で、そう考えれば容量は小さくても低温に強く、持ち運びやすいサイズの「RIVER mini」は、デイキャンプはもちろん一泊の冬キャンプでも戦力となるだろう。●製品仕様・価格:3万8500円(消費税込)・サイズ:24.9×14.0x13.3cm・重量:約2.8kg・バッテリー容量:210Wh(25.4V/8.3Ah)・温度範囲:推奨使用温度20℃から30℃、使用温度-20℃から45℃、充電温度0℃から45℃・AC入力:100-120V(50Hz/60Hz) 最大6A・DC入力:11-39V 100W 最大8A・DC出力:12.6V 10A・USB-C出力:100W 最大5A・USB-A出力:5V 2.4A ・AC出力:純正弦波、合計300W(サージ600W)、100V(50Hz/60Hz切替)・ワイヤレス充電出力:最大15W

大森弘恵